New Legacy——Super Turboの「直す/直さない」論争、また始まる
クラシックシーンは世代が変わるたび、決まって同じ分かれ道に立つ。Super Turboは偶然が積み重なって出来上がったバランスの記念碑で、傷だらけだ。そしてその傷こそが、このゲームを面白くしている。傷に触れる試みは、いつだって意見を真っ二つにする。Zangief使いのBorn2SPDが大勢の協力者とともに作ったROMハックNew Legacyは、もう一度その痛いところに指を当ててきた。
HD Remixはゲームを高解像度で描き直し、ロスターまで大胆にいじった。New Legacyのやり方はもっと外科的だ。元のROMに最小限のメスを入れる。Vegaの悪名高いBarcelona loopを消し、投げテックのバグを直し、リバーサル投げに視覚インジケーターを足し、ステージごとの速度を揃える。さらに500色超のキャラカラー、手直ししたスプライト、オリジナルアートのAkumaまで盛り込んだ。
面白いのは変更点のリストそのものじゃない。その姿勢のほうだ。まだベータなのに独自の大会まで持っているこのハックは、STコミュニティが今もCapcomを待つより自分たちの手で回し続けるほうを選んでいる、という事実を物語っている。
リスクははっきりしている。ゲームを「直す」調整は、ひとつ加えるたびにこのゲームの民俗(フォークロア)をひとつ消す。30年経ってもこの問いは閉じていない。俺たちが欲しいのは、より良いSuper Turboなのか。それとも、欠点ごと愛することを覚えたあのSuper Turboなのか。